フランスでは1月末までずっと「明けましておめでとう」と言えるので、まだ年初気分が抜けないのですが、既に1月後半になっているんですね。またしてもブログの更新が遅れてしまい、失礼いたしました。

12月から続く交通機関のストのため、子供たちのお稽古ごとの送り迎えにいつもの倍近く時間がかかり、しかも「子供のレッスン中はメトロでささっと家に帰って夕飯の準備をする」という技が使えないため、子供の学校が終わる時間までには既に夕飯の準備も終えなければならず、大変なことになっています。

通勤されている方にとってはそれこそとんでもないことになっているようで、皆さん疲れ切っているご様子です。それでもフランス人の約半数がストを含む年金改革デモに好意的というアンケートが未だに出ているのには驚かされます。日本人には全く理解できない感覚ですね~。

ここ数日、大分ましになってきたストですが、週明けはメトロの運行も改善されるようでほっとしています。

フランス人に大人気の非課税預金口座のLivret Aの金利が、2月から遂に0.5%に下がることが決定しました。INSEE(フランス国立統計経済研究所)によりますと、2019年度のフランスのインフレ率は1.1%、2019年12月時点では1.4%だったそうです。Livret Aにお金を入れたままにすると、インフレにより金融資産が目減りするという状況が、いよいよ明確になってきました。

ブリュノ・ル・メール経済・財務大臣は、フランス国民に対して、Livret Aのような元本保証商品ではなく、昨年秋に導入された新しい私的年金PERなどを通じて、リスク資産に投資してほしい、というメッセージを発信しています。しかしながら、リスク資産に投資する場合、自らがマーケットに詳しいか、もしくはきちんと管理してくれるアドバイザーがフォローしてくれるか、のいずれかでないと、どきどきヒヤヒヤすることが多々ありますし、一概に「元本保証では満足のいく利回りは手に入らないから、リスク資産に投資しましょう」とは言えない気がします。

当社経由で投資されていらっしゃいますお客様には、当社から毎月マーケット・コメントが届きますので、「マーケットで今何が起こっているのか」、そして「今後、PARIS FP経由で開設している口座内のアロケーションはどのように変更するべきなのか」という情報を常に把握することができます。そういったサポートがなく、リスク資産に投資するのは、なかなか勇気が入りますよね。

2月より、Livret Aの金利が現状の0.75%から0.5%に下がることにより、果たしてフランス国民はリスク資産への投資を増やすことになるのでしょうか?アドバイザーのサポートを得ることができる十分な資産を持っている人はリスク資産への投資を組み入れ金融資産を更に増やし、リスク資産に投資したいけれど信頼できるアドバイザーがいない人は0.5%しか金利が付かなくても元本保証の預金口座にお金を置いたままにして金融資産がほとんど増えない、ということになり、貧富の差が拡大してしまう気がしないでもありません。