パリとその近郊の学校は、4月14日から29日まで春のバカンスに入りました。ところが今回のバカンスでは交通機関に支障があるため、旅行の日程を調整せざるをえなくなった家族も多いようです。

「他社が参入できるように鉄道部門の市場開放をする」、「社員の優遇され過ぎた条件を徐々に廃止する」などとしたSNCF(仏国鉄)の改革に対し、労働組合が猛反対し、今現在フランスでは3ヵ月にわたる大規模なストが行われている最中なのです。下記カレンダーの赤丸が付いている日がスト予定日で、TGVの予約もできない状況です。


(ル・パリジャン紙に掲載されていた表を拝借しました)

国の改革に対する怒りを顧客にぶつける、というストの論理性が私には全く理解できないのですが、フランスではストに寛容な人が多いんですよね。4月12日、13日にかけて行われた世論調査(Ifop社調べ)によると46%の人たちが今回のSNCFのストに理解を示しているのです。

ただ「ストをする人の気持ちも分かるよ」=「自分も政府の改革に反対だ」とはなっておらず、同調査によりますと61%の人が「政府が改革を実行することを望んでいる」、そして74%の人が「ストに屈することなく、政府は改革を実行するだろうと考えている」そうです。

いずれにせよ交通機関のストは消費者にとって迷惑な限りです。しかもSNCFだけでなく、同時期にエールフランスも賃上げ要求でストをしているため、春のバカンスのオーガナイズに、多くの家族が頭を悩ませています。困ったものですね~。