先週、フランス銀行(フランスの中央銀行)が家計の貯蓄に関するプレスリリースを出しました。その数値によりますと、2014年から2016年第2四半期のフランスの家計貯蓄率は次のようになります。

2014年 : 14.4%
2015年 : 14.5%
2016年第1四半期 : 14.5%
2016年第2四半期 : 14.6%

同プレスリリースに欧州の他の国々との比較のグラフも出ていました。2007年第2四半期から現在に至るまでの貯蓄率の推移を表しています。
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(出典 : フランス銀行)

かなり堅実なフランス人。貯蓄率は常に14~16%程度と、かなり高めです。

その上を行くのがドイツです(上記グラフの赤線)。上記期間中の貯蓄率は常に16~17%位にも上ります。紫色の線は英国で、2010年以降の貯蓄率の下落傾向がはっきりとしています 。

どうしてフランス人がこんなに貯蓄するのか、ということをネットで調べてみると、どの記事も大体同じことが書いてあり、(1)伝統的に「将来に備えて貯蓄しておく」という精神がDNAに組み込まれているから(笑)、(2)マイホーム購入を夢とする人が多いため、十分な頭金を作るためにせっせと貯蓄している、(3)失業率がここ数年ずっと10%前後なので、解雇された時に備えて貯蓄をしている、などが主な理由と考えられているようです。どの理由も直近では変わりそうがないものばかりですので、恐らくフランス人の貯蓄率は今後もしばらくの間、高いままで推移するかもしれませんね。