昨日、INSEE(国立統計経済研究所)より発表された統計によると、2017年1月1日時点のフランスの人口は6699万人で、前年より26万5千人(パーセンテージにすると0.4%)増えたそうです。

「フランスは出生率が高いから、人口も増加しているんだな」と思いきや、統計をよく見てみると、2016年度の出生数は78万5千人と、前年比でなんと1万4千人も少なくなっているではありませんか!出生数は減ったものの、死亡数はもっと大幅な減少だったため、「昨年お亡くなりになった方の数よりも、この世に誕生した赤ちゃんの方が多かった」ということになり、人口増に繋がった訳です。

欧州内ではアイルランドと並び、高い合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの平均数)を誇るフランスですが、実はここ最近、下落傾向が顕著になっています。2006年から2014年までフランスの出生率は常に『2』くらいのレベルを保っていたのですが、2015年には1.96、2016年には1.93、と連続で下げています。30歳以上の出生率はほぼ横ばいなのですが、25-29歳の女性があまり子供を産まなくなってきたことが原因のようです。

ちなみに平均寿命は昨年度、男女ともに延び、女性が85.4歳、男性が79.3歳でした。

少子高齢化の波が、フランスにもやって来るのでしょうか?出生率の減少が一時的なものであるか、トレンドになりそうなのか、注意が必要かもしれません。