先週末に行われた左派予備選の決選投票では、ベーシックインカム(最低限所得保障)を推奨するアモン氏が勝利を収めました。ところがアモン氏はこれまで、現オランド政権を批判する態度を取ってきたため、どうやら左派陣営を結束させることさえ難しそうだと報道されています。

右派予備選の勝利者であるフィヨン氏も、現在、苦境に立たされています。前回のブログで「フィヨン氏が過去に、妻を議員秘書などの名目で雇い、実際には勤務がなかったにも関わらず、公的資金から報酬を支払っていたのではないか?」というスキャンダルが出てきたことをお話しましたが、その後、なんと奥さんだけでなく、子供たちも雇っていたことが判明!フィヨン氏の人気は急降下と言われています。

ところが2月1日に調査機関Ifop-Fiducialにより発表された直近の世論調査では、少々意外な結果が出ました。上位5人の支持率は下記の通りでした。

ルペン氏(極右) : 24%
フィヨン氏 (中道右派): 21%
マクロン氏 (中道左派→中道): 20%
アモン氏 (中道左派): 18%
メランション氏 (左翼): 9%

ルペン氏とフィヨン氏の支持率が少しだけ下がり、マクロン氏は相変わらず好調、そしてアモン氏がメランション氏を大きく引き離して人気急上昇中、といったところでしょうか。フィヨン氏がスキャンダルにも関わらず何とか持ちこたえていること、そしてアモン氏が大方の予想に反して健闘していることはサプライズでした。

4月23日の仏大統領選第1回投票は、かなりの大接戦となりそうな予感です。

昨日の朝、France Interというラジオ局でマクロン氏がゲストに出ていました。「僕は左派政党出身ですが、新しいチャレンジに立ち向かうためには、右とか左とか、そういう分裂を超えなければならないんですよ!」と若々しい声で熱く語っていました。むむむ。右派も左派も、中道の票は全て取り込もうという作戦です。マーケティング上手で、まさにそれがうまく波に乗っていますね~。

確かに経済政策に関してはリベラルなマクロン氏ですが、移民に関しては左派的な反応を示していますし、昨年夏まで社会党政権で経済相を務め、先月の中道左派予備選では「出馬するのか否か?」ということがあちこちで話題になっていたのも事実です。私からすると「とても右寄りな中道左派」と言われる方がしっくりくる気がしますが、本人が「右でも左でもありません!」と言い張っている以上、中道ということにしておきましょう(笑)。

選挙では何が起こるか、最後まで分かりませんが、取りあえずマクロン氏が今回の大統領選の鍵を握る存在であることは間違いなさそうです。