10月6日にINSEE(国立統計経済研究所)は、フランスの2016年度の実質GDP成長率が+1.3%になる見通しであることを発表しました。6月時点では+1.6%の予想を立てていたので、その見通しを0.3%引き下げたことになります。

この春、労働法改革に反対する大規模なデモがフランス全土で広がり、経済活動が妨げられたことが、今回、GDPの成長率の見通しを引き下げることになった一番の原因だったようです。他にも個人消費の低下、企業による投資の伸び悩み、そして非常に不調な輸出も今回の引き下げに影響したようです。特に輸出に関しては事態がかなり深刻で、2015年度には前年比+6%と好調だったところ、本年度は僅か+0.7%になるだろうという、大幅な下落をINSEEは予想しています。

ちなみに2007年から現在に至るまでの実質GDP成長率は次にようになります。

・2007年 : +2.4%
・2008年 : +0.2%
・2009年 : – 2.9%
・2010年 : +2.0%
・2011年 : +2.1%
・2012年 : +0.2%
・2013年 : +0.6%
・2014年 : +0.6%
・2015年 : +1.2%
・2016年 : +1.3%(10月6日時点の予想値)

弱々しいながらも、毎年かろうじて何とか成長はしている、というところでしょうか。
本格的な景気回復が待ち遠しいですね。