長かった夏休みも本日が最終日です。

8月の2週間、フランス南西部のビアリッツで過ごしました。ビアリッツは我が家のお気に入りの街で、ここ数年、毎年行っています。旅行中はビーチ、美食、読書の世界にどっぷり漬かりました。仕事柄、普段の生活においては、ニュースや金融の文献ばかり読んでいるので、バカンス中に集中してベストセラー小説を読むのが楽しみなんですよね。それに加え、戦国時代を舞台にした歴史小説(←マイブームなのです)も必ずスーツケースに入れて旅行に行きます。

今回のビアリッツ旅行でも沢山、小説を読み、フィクションの世界を満喫したかったのですが、あいにくトルコショックが起こってしまったため、旅先でも金融ニュースを毎日読むことになってしまいました(泣)。とは言え、フランスのベストセラー小説も何冊かは読めました。その中で面白かった本をご紹介いたします。

まずはギヨーム・ミュッソの « La Jeune Fille et la nuit » 。直訳すると『少女と夜』というタイトルの本です。

ミュッソ氏は、新作が次々ベストセラーになるフランスの大人気作家です。初期の作品では、生と死の世界が入り混じるような内容が多かったのですが、ここ最近はすっかり推理・探偵小説系になってきました。彼の本はどれも映画を見ているかのようにスピーディーな展開で、非常に読みやすいものばかりです。フランス語を勉強中の方にもお勧めですよ。世界中で新作が翻訳されているのに、なぜか日本語訳はあまり出ていないんですよね。面白いのに・・・。

次はエレナ・フェッランテの « L’amie prodigieuse »シリーズ。日本では『リラとわたし(ナポリの物語)』という題名で翻訳出版されています。

1950年代のナポリを舞台に、貧しい地域で生まれた二人の少女の友情を描いた大河小説です。フランスではシリーズ第1弾が2014年に出版され一大ブームとなり、今年の初めにシリーズ最終の第4弾が発売されました。今、フランスの本屋さんに行くと必ず« L’amie prodigieuse »の全巻が目立つ場所に置かれています。ママ友が絶賛していたこともあり、ずっと読みたかったこのシリーズを今回のバカンスでようやく手にしました。まだ全巻終わっていませんが、まさにぐいぐい引きこまれる感覚で、シリーズトータル550万部以上も売れている、ということにもまさに納得です。夜、眠くなるまで読み、朝、目が覚めると、続きが気になりすぐに読み始める、ということを久しぶりにしました。

ちなみに作者の『エレナ・フェッランテ』というのはペンネームで、実際の作者が誰なのかは謎に包まれているそうです。ドラマ化も決定している« L’amie prodigieuse »。映像でご覧になる前に、ぜひ小説でご堪能されることをお勧めいたします。

私は明日がバカンス明けの仕事始めです。夏休み期間中にお待たせしてしまいましたお客様方とのご予約が、既に沢山入っています。誠にありがとうございます。

この夏、十分に充電したお蔭で仕事に対する意欲も高まっております!皆さまにお会いできることを心から楽しみにしています。