フランスでの資産形成にとって欠かせない商品であるAssurance Vie(詳しくは当社のこちらのページでご紹介しています)。口座内では好きなファンドに投資することができますが、リスクが苦手なフランス人は、元本保証のユーロ・ファンドを中心に入金しているケースがほとんどです。

ユーロ・ファンドは各保険会社、独自に運用されており、通常、年が明けてから『昨年度の金利はX%でした』と発表されます。先月までに、ほぼ全ての商品の金利が明らかになり、今、あちこちの金融雑誌でその平均値に関する記事が取り上げられています。Mieux Vivre Votre Argent誌によりますと、2017年度の推定平均金利は1.60%だそうです。

LCLやソシエテ・ジェネラルといった商業銀行で販売されるAssurance Vieは、マーケット全体の3分の2を占めると言われています。しかしながら商業銀行系列のユーロ・ファンドの金利は恒常的に平均を下回っており、昨年度も例外ではなく、銀行系のユーロ・ファンド推定平均金利は1.3%だったそうです。しかも、商業銀行では数年ごとにAssurance Vieの新商品(名称は変わりますが内容はほぼ同様)が販売され始め、大昔に口座開設した商品はもはやパンフレットやサイトに掲載されることもなくなります。そのような古い契約のユーロ・ファンドは非常に低い金利しか付けてもらえず、昨年度の金利は1~1.3%になった模様です。

Assurance Vieは金融資産形成の中核をなす商品ですので、なるべくいい商品を選ぶに限ります。平均以下のユーロ・ファンドの金利しか生み出さないAssurance Vieの口座をお持ちの方は、ご解約されて他のもっといい商品に移される、というのもいい案なのではないでしょうか?

INSEE(フランス国立経済研究所)によりますと、2017年度のフランスのインフレ率は+1%でした。2015年度の0%、2016年度の+0.2%に比べると、昨年、大きくフランスのインフレ率が上昇したことが分かります。

平均以上の利子を生み出すユーロ・ファンドであれば、インフレは上回りますが、それでも昨今の金利低下により、なかなかそれだけでは大きな利益は望めません。これからは『いい商品を選択する』&『ユーロ・ファンド以外のリスク資産も取り入れながら、マーケット環境と自分のリスク許容量に合わせて上手に運用する』という2つのことを同時に行うことが成功への鍵となることでしょう。